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JavaScript入力コントロール「InputManJS」がアップデート! 新機能で入力フォームを最適化しよう

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改行キーでのフォーカス制御

 従来の最大文字数到達時や左右キー押下時のフォーカス移動に加えて、V2Jでは新たに改行キー(Enter、Shift+Enter)押下時のフォーカス移動をサポートしました。

図8 改行キーでフォーカス移動する例(p005-focus)
図8 改行キーでフォーカス移動する例(p005-focus)

 図8のサンプルでは、各コントロールにexitOnEnterKeyを設定しています。

リスト11 改行キーでのフォーカス制御設定(p005-focus/main.js)
var gcTextBox1
  = new GC.InputMan.GcTextBox(document.getElementById('gcTextBox1'), {
    exitOnEnterKey: GC.InputMan.ExitKey.Both // 改行キーによるフォーカス移動
  });

 exitOnEnterKeyには、改行キーによるフォーカス移動の内容を表す、表4の値を設定します。

表4 改行キーによるフォーカス移動の設定値と設定内容
設定値 設定内容
None 改行キーによるフォーカス移動なし
ShiftEnter Shift+Enterで前のコントロールにフォーカス移動
Enter Enterで次のコントロールにフォーカス移動
Both Enter、Shift+Enterの両方が有効

なお、複数行テキストコントロールでは、デフォルトでEnterキーが改行文字の入力になるため、次コントロールへのフォーカス移動はできません。この場合、setAcceptsReturnメソッド(またはコンストラクターでのacceptsReturnオプション設定)をfalseに設定して、Enterキーで改行文字が入力できないようにすると、次コントロールへのフォーカス移動が可能になります。いずれの場合も、Shift+Enterによる前コントロールへのフォーカス移動は可能です。

V2Jの新機能で改良した予約フォーム

 図1の予約フォームをV2Jの新機能で改良したものが図9(p006-reservation2)です。

図9 改良した予約フォームサンプル(p006-reservation2)
図9 改良した予約フォームサンプル(p006-reservation2)

 改良内容は以下の通りです。

検証コントロールによる入力チェック

 「確定」ボタンのクリック時に、必須項目の未入力や、クレジットカード番号の妥当性をチェックして、エラー時に検証コントロールで通知するようにしました。クレジットカード番号のチェックは、チェックディジット(最後の1桁)を利用して、Luhnアルゴリズムと呼ばれる方法で行います。処理の詳細はサンプルコードを参照してください。

図10 クレジットカード番号のチェック(p006-reservation2)
図10 クレジットカード番号のチェック(p006-reservation2)

コンボコントロールによるオプション指定

 前回サンプルではコメント欄に記述するしかなかった「朝食」や「マッサージ」などのオプション指定ができるようにしました。

図11 コンボコントロールでオプション指定(p006-reservation2)
図11 コンボコントロールでオプション指定(p006-reservation2)

改行キーによるフォーカス移動

 従来の左右キーに加えて、改行キーによるフォーカス移動を追加設定しました。

V2Jのそのほかの変更点

 以下では、本記事で紹介できなかったV2Jの変更点について、概要を説明します。詳細は公式ページを参照してください。

新コントロールの追加

 複数項目をリスト表示するリストコントロールや、任意のHTML要素をコントロールにドロップダウン表示できるドロップダウンプラグインが利用できるようになりました。

コントロールの機能追加

 日付時刻コントロールのドロップダウンで日付時刻を選択できる「日付時刻ピッカー」が利用できるようになりました。また、カレンダーコントロールや日付時刻コントロールのカレンダードロップダウンで、元号の「元年」表示をサポートしました。

テーマサポートとInputManJSデザイナ

 コントロールの外観を変更できるテーマ機能がサポートされました。また、コントロールをGUIで設定する「InputManJSデザイナ」が提供されるようになりました。

npmサポート

 InputManJSが、Node.jsのパッケージマネージャーnpmの「npm install @grapecity/inputman」コマンドでインストールできるようになりました。

まとめ

 本記事では、Webフォーム用部品「InputManJS」の新バージョンV2Jを利用して、Webフォームの使い勝手を改善する方法を説明しました。V2Jで追加された検証コントロールなどのさまざまな機能で、利用者を離脱させない、入力フォーム最適化(EFO)を実現できます。InputManJSは、2018年2月にリリースされたばかりの若いライブラリーですが、新バージョンでいち早く実用的な機能が追加され、今後も継続的な進化が期待できます。

参考資料

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この記事の著者

WINGSプロジェクト  吉川 英一(ヨシカワ エイイチ)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/11244 2018/12/06 14:00

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