有償版を使うメリットとは
GitLabには無償版と有償版がある。無償版には、Community EditionとEnterprise Edition(Coreプラン)の2つの選択があり、実質的な機能は同じである。新規に導入するユーザーは、まずはEnterprise Edition(Coreプラン)の導入をすることで、有償版への移行がスムーズにできる。無償版と有償版の最大の違いは「サポートがつくこと」と伊藤氏は説明する。有償版のStarterプランの場合、平日なら、問い合わせから24時間以内にサポートが返信してくれるという。有償版はStarter以外にも、Premium、Ultimateと3つのプランを提供している。プランのグレードが上がるほど、より安心してDevOpsのプラットフォームとして使えるようになるという。
有償版はサポート以外にも、開発者はもちろん、プロジェクトマネジャーにとっても価値のある機能が多数、提供される。例えばStarterプランの付加価値機能として、伊藤氏は次の3つを挙げる。第一は指定した承認者によるソースコードのマージ承認ができること。「組織が増大した場合にも、ソースコードやブランチに応じた適切な承認プロセスの設定ができます」と説明。第二にバーンダウンチャートの活用ができること。アジャイル開発におけるタスク管理のサポートがされるようになる。第三は高度なLDAPサーバに関する設定ができること。「LDAPとのユーザー、グループ同期、複数のLDAPサーバとの連携ができます」と説明した。
上記に挙げた機能以外にも、数多くの役立つ機能が提供されているので、詳細については、こちらの機能比較のページ(英語)で確認してほしい。Starterプランは1ユーザーあたり年間48ドル。月額にするとたった4ドル(日本円にすると約430円)である。提供される機能をチェックすれば、決して高いとは思えないはずだ。
3つの有償プランの選び方
では有償プランをどう選んでいくか。Starter、Premium、Ultimateとランクが上がるにつれ、提供される機能も増える。
まずはStarterを使ってみるという方法でもよいが、「Starterは10~15人ぐらいの規模のプロジェクトならよいかもしれないが、50~100人ぐらいの規模、もしくはよりエンタープライズなシステム開発のプロジェクトの場合は、より安心して使えるPremiumがお勧めです」と伊藤氏。
また村上氏も「ログの管理をしたい、あるいはHA構成でやりたいお客さまはPremiumを選ぶ傾向があります。またUltimateは大規模のプロジェクトに向いています。ですが、まずは何か小さなプロジェクトでStarterから始めてみてください。GitLabを使うよさがわかっていただけると思います」と話した。
GitLabでは利用シーンや事例(英語)はもちろん、価格戦略、製品ロードマップ、競合分析、社員のプロフィール(すべて英語のサイトに遷移)など、あらゆる情報が公開されている。
世界67の国や地域に1267人の社員がリモートワーキングで働いているGitLab。リモートワークのガイドブック(英語)も公開している。自らDXを達成し、DXを加速しているからこそ、全員がリモートワーキングという先進的な働き方が実現しているとも言える。
「日本でもサポート体制を整えていきます。私たちはソリューションだけではなく、私たち自身がDXを達成し、進化し続けていることでそのノウハウも持っている。これがGitLabの価値であり、GitLabがみなさんのDXへの取り組みを支援するソリューションとなる。まだGitLabを使ったことのない人はまずは無償版を試してみてください。そしてその価値を体感できれば、有償版にステップアップし、DevSecOpsの開発環境を整備していくことをお勧めします。そうすることでDXプロジェクトを成功に導くことができると思います」(村上氏)
DXへの取り組みが加速している今、1つのGUIでDevSecOpsのライフサイクルのすべてをカバーできるGitLab。この機会にぜひ、試してみてはいかがだろう。