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.NET最新版でASP.NET Core

C#でSPAを実現! .NET 6でASP.NET CoreのBlazorアプリケーションの基本「Blazor Server」を理解しよう

.NET最新版でASP.NET Core 第7回


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Blazor Serverプロジェクトを作成して実行する

 ここからは実際にアプリケーションを作成し、実際に動作させたり生成されるファイルの内容を見たりしながら動作イメージを掴んでいきましょう。作成するのは、Blazor Serverアプリです。なお、Blazor WebAssemblyの詳細については別連載を参照してください。本稿ではBlazor WebAssemblyとの違いを中心に、Blazor Serverについてのみ解説します。

 本連載では、プロジェクト群を格納するフォルダをcz_aspdotnetとしています。作成していない方は、ここで作成しておいてください。引き続き、このフォルダを起点に作業します。ここで、Visual Studio Code(VSCode)を起動しておきます。コマンドの操作は、基本的にVSCodeのターミナル上で行っていきます。

[NOTE]VSCodeの設定

 macOSでcodeコマンドを有効化する方法、C#の実行環境のインストール、ビルドとデバッグに必要なアセットのプロジェクトへの追加、localhost上での実行のための開発用証明書を受け入れる設定については、本連載の第2回を参照してください。

プロジェクトの作成

 cz_aspdotnetフォルダに移動します。そして以下のコマンドでプロジェクトを作成します。

% dotnet new blazorserver -o BlazorServerSample --no-https -f net6.0

 ここで使われているdotnetコマンドについては、第2回で紹介していますのでそちらを参照してください。今回は、プロジェクトの名称はBlazorServerSampleとし、プロジェクトのテンプレートにblazorserverを指定しました(Blazor WebAssemblyではblazorwasmとなります)。dotnet new --listコマンドで表示できるテンプレートの一覧を見ると、「blazorserver」は「Blazor Server App」に相当し、言語はC#で、タグに「Web/Blazor」が指定されていることがわかります。

 また、テンプレートオプションを2個指定しています。「--no-https」はHTTPS接続を使用しないことを、「-f net6.0」はターゲットのフレームワークのバージョンを6.0にするという指定です。

ビルドと実行

 これで、BlazorServerSampleフォルダに新しいプロジェクトが作成されますので、VSCodeのコマンドであるcodeで、このフォルダに移動しておきます。

% code -r BlazorServerSample

 作成したプロジェクトは、VSCodeでターミナルを開き、dotnet watchコマンドで実行できます。デフォルトブラウザが起動しトップページが表示されます(図3)。

% dotnet watch
watch : Hot reload enabled. For a list of supported edits, see https://aka.ms/dotnet/hot-reload. Press "Ctrl + R" to restart.
watch : Building...
…略…
図07-03:BlazorServerSampleのトップページ
図3:BlazorServerSampleのトップページ

 大まかに左側のサイドバー(ナビゲーション)、右側のコンテンツエリアで構成されています。上部には、「About」リンクもあります。

 少し操作してみましょう。サイドバーの[Counter]をクリックしてみてください。コンテンツエリアが「Index」から「Counter」に変化します(このときページ遷移はありません)。そして、[Click me]ボタンを何回かクリックすると、「Current count: 0」のカウントが1個ずつ増えていくのが確認できます(図4)。もちろん、このときもページの遷移は発生していません。クライアントサイドで完結する処理の例です。

図07-04:アプリケーションのCounterページ
図4:アプリケーションのCounterページ

 続けて、サイドバーの[Fetch data]をクリックしてみてください。コンテンツエリアが、「Weather forecast」に変化します。これは明日以降の気温予想を取得して表示しているというものです。これはサーバーサイドでデータ取得を行って表示するという処理の例になっています(図5)。それぞれ、後ほど簡単に触れます。

図07-05:アプリケーションのFetch dataページ
図5:アプリケーションのFetch dataページ

[NOTE]ホットリロードとは?

 dotnet watchコマンドの出力にあるように、ホットリロードが可能とあります。ホットリロードとは、アプリケーションを起動させたままでソースコードなどの変更を反映する仕組みです。ソースコードなどを変更したら、Ctrl+Rキーを押すだけでアプリケーションに反映できるので、いちいちサーバーを起動し直す必要がなく便利です。

次のページ
BlazorServerプロジェクトの構成を理解する

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この記事の著者

WINGSプロジェクト 山内 直(WINGSプロジェクト ヤマウチ ナオ)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook <個人紹介> WINGSプロジェクト所属のテクニカルライター。出版社を経てフリーランスとして独立。ライター、エディター、デベロッパー、講師業に従事。屋号は「たまデジ。」。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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