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ComponentZine(ActiveReports)byメシウス(AD)

Djangoで作成したAPIとActiveReportsJSやWijmoを使用したReactアプリを連携させてみよう

メシウスの「ActiveReportsJS」「Wijmo」と「React」「Django REST framework」を組み合わせた活用例 第2回

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Web APIから取得したデータをActiveReportsJSの帳票で表示

 同様に、Web APIのデータを、ActiveReportsJSの帳票でも表示していきます(図2)。

図2 Web APIのデータを表示するActiveReportsJSの帳票(p002-activereportsjs)
図2 Web APIのデータを表示するActiveReportsJSの帳票(p002-activereportsjs)

ActiveReportsJSの帳票を表示する処理をReactプロジェクトに追加

 最初に、ReactのプロジェクトにActiveReportsJSの帳票を表示する実装を追加するところまで説明します。Wijmo同様にCreate React AppでReactプロジェクトを生成後、リスト10のコマンドでActiveReportJSをプロジェクトに追加します。「@grapecity/activereports-react」はActiveReportJSのReact用コンポーネント、「@grapecity/activereports-localization」は日本語表示用のパッケージです。

[リスト10]ActiveReportJSをプロジェクトに追加するコマンド
npm install @grapecity/activereports-react @grapecity/activereports-localization

 src/App.jsはリスト11の通り実装します。

[リスト11]ActiveReportsJSの帳票を表示するWebページの実装(p002-activereportsjs/src/App.js)
import '@grapecity/activereports/styles/ar-js-ui.css';
import '@grapecity/activereports/styles/ar-js-viewer.css';
import '@grapecity/activereports-localization';
import { Viewer } from '@grapecity/activereports-react';
import { Core } from '@grapecity/activereports';
import './App.css';

function App() {
  // ライセンスキーを設定 ...(1)
  Core.setLicenseKey('<ライセンスキー>');
  // コンポーネント内容を返却 ...(2)
  return (
    <div id="viewer-host">
      {/* ビューワを指定 ...(2a) */}
      <Viewer report={{ Uri: '/phones.rdlx-json' }}
        language="ja" availableExports={['']} />
    </div>
  )
}
export default App;

 import部で、ActiveReportsJSのCSS(ar-js-ui.css、ar-js-viewer.css)と日本語表示用のパッケージ、ビューワ(Viewer)と本体(Core)をインポートします。App.cssにはActiveReportsJSを全画面表示する記述を行います(詳細はサンプルコードを参照)。

 Appコンポーネントの(1)でライセンスキーを設定します。ActiveReportsJSのライセンスキーについては公式ドキュメントも参考にしてください。

 コンポーネントの内容は(2)で返却します。ActiveReportsJSのビューワに対応するのは(2a)の<Viewer>コンポーネントで、report属性にはレポートファイル(後述)、language属性には言語(ja:日本語)、availableExports属性にはエクスポートできるファイル種類を指定します。エクスポートには追加設定が必要なものがあるため、本サンプルではavailableExports属性に['']を指定して、エクスポート自体を無効にしています。

Web APIからデータを取得するレポートファイルを作成

 ActiveReportsJSで表示するレポートのフォーマットは、ActiveReportsJSに付属するデザイナアプリで作成します。以下では、リスト11(2a)で指定した「phones.rdlx-json」レポートファイルを作成します。ActiveReportsJSデザイナの利用方法は、過去記事でも紹介しているので参考にしてください。

 最初に、レポートに表示するデータを設定します。画面右の「データ」タブでデータソースを追加して、エンドポイントに「http://localhost:8000」を設定します。

図3 データソースの作成(p002-activereportsjs/public/phones.rdlx-json)
図3 データソースの作成(p002-activereportsjs/public/phones.rdlx-json)

 次に、データソースに対応するデータセットを作成します。まずPhones APIに対応するデータセット「PhonesDataSet」を、図4の通り作成します。「Uri/パス」には「/phones/」、「JSONパス」は全てのJSONデータに対応する「$.*」を指定後、「検証」ボタンをクリックすると、API戻り値に対応したフィールド「url」「name」「price」「vendor」が設定されるので、「変更を保存」をクリックして保存します。

図4 データセットの作成(p002-activereportsjs/public/phones.rdlx-json)
図4 データセットの作成(p002-activereportsjs/public/phones.rdlx-json)

 同様の手順で「Uri/パス」に「/vendors/」を指定して、Vendors APIに対応するデータセット「VendorsDataSet」を作成します。データソース、データセットの設定については、ActiveReportsJSの公式ドキュメントも参考にしてください。

 デザイナ画面中央のデザイン面に、繰り返しデータを表示するListをドラッグアンドドロップします。このリストにはスマートフォン機種を表示するので、「プロパティ」-「データセット」は上で設定したPhonesDataSetを設定します。

図5 ListのデータセットにPhonesDataSetを設定(p002-activereportsjs/public/phones.rdlx-json)
図5 ListのデータセットにPhonesDataSetを設定(p002-activereportsjs/public/phones.rdlx-json)

 データを表示するTextBoxをList内に配置します。TextBoxの「...」をクリックして、表示するPhonesDataSetのフィールドを設定します。

図6 TextBoxにPhonesDataSetのフィールドを設定(p002-activereportsjs/public/phones.rdlx-json)
図6 TextBoxにPhonesDataSetのフィールドを設定(p002-activereportsjs/public/phones.rdlx-json)

 スマートフォン機種の各項目にメーカーの情報を表示するため、Listの中にさらにListを入れ子にして配置し、プロパティを図7の通り設定します。データセットにはVendorsDataSetを設定し、また「フィルタ」を追加して設定します。このフィルタ設定により、VendorsDataSetから、urlフィールドがPhonesDataSetのvendorフィールドと等しいデータを抽出するようになります。

図7 メーカーの情報を表示するListの設定(p002-activereportsjs/public/phones.rdlx-json)
図7 メーカーの情報を表示するListの設定(p002-activereportsjs/public/phones.rdlx-json)

 図8のフィルタ設定を行ったListの中にTextBoxを配置すると、図6と同じ手順で、表示するVendorsDataSetのフィールド(name、region)を指定できます。

 表示内容を調整したレポートファイルを図8に示します。ここで網掛け部分はListを繰り返し表示する範囲で、Listの外側に表示される●記号ボタンをドラッグしてページ全体に広げます。このレポートファイルをリスト11(2a)に設定すると、図2の通りデータが表示されます。

図8 完成したレポートファイル(p002-activereportsjs/public/phones.rdlx-json)
図8 完成したレポートファイル(p002-activereportsjs/public/phones.rdlx-json)

まとめ

 本記事では、メシウスのライブラリであるActiveReportsJSやWijmoをReactと組み合わせて使うWebページを作成して、Web APIから取得したスマートフォン機種とメーカーのデータを表示させました。ActiveReportsJSやWijmoの機能を利用すると、Web APIから取得したデータを整形して表示できます。

参考資料

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この記事の著者

WINGSプロジェクト  吉川 英一(ヨシカワ エイイチ)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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