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エンジニアからプロダクトマネージャーへ ──コンフォートゾーンを抜け出して得られたキャリアの解像度を高める方法

【Session7】新人プロダクトマネージャーの苦悩と挑戦~エンジニアから舵を切ったキャリア選択~

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なぜ今なのか? 不安を払拭するためにジョブチェンジを決意

 笹川氏は、エンジニアからプロダクトマネージャーにジョブチェンジした経緯や業務内容の変化について話した。笹川氏は2021年にエンジニアとして入社し、約2年半から3年間経験を積んだ。主な役割はSaaSプロダクトであるNJSSのバックエンドエンジニアで、APIの開発や運用保守を担当してきた。

 NJSSは、全国の官公庁・自治体・外郭団体をはじめとした全国8,300の機関の入札・落札情報を一か所に集約することで、企業が一括で検索・管理できる業務支援サービスだ。笹川氏はこのサービスにおいて、検索エンジンを用いた検索システムの開発と運用保守を担当した。その後、プロジェクトリードなどを経験し、トラブルに直面してもそれを乗り越えながら業務を遂行した。

 エンジニアとして業務を続ける中で、キャリアを考えるきっかけはコンフォートゾーンの意識だ。コンフォートゾーンとは、環境に慣れて心地よい状態を指すが、それに物足りなさを感じていた。また、生成AIの登場によって、エンジニアとしてどのようなスキルを積めばいいのかという不安・疑問も生まれた。そして、キャリアに対する不安を抱き、将来について考え始めるようになったのだ。

 笹川氏は就職活動をしていたころから、将来的には事業に関わりたいと考えていた。プロジェクトリードなどを経験する中で、「How(どう実現するか)」よりも「What(何を実現するか)」「Why(なぜやるのか)」に関心を抱くようになる。その背景には、プロダクトマネージャーの注目度が上がっていることや、自分の組織にプロダクトマネジメントの部署が新設されるなどの外的な要因もあった。

 「はたして、挑戦するのは今が適切なのだろうか」。笹川氏は、将来的に事業サイドに関わりたい気持ちはあったが、エンジニアとして技術を深めたいとも考えていた。また、エンジニアでもプロダクトマネージャーでも、どんなスキルを開発すべきかについても悩んだ。キャリアの解像度が上がらない状態だった。やがて、「“分からないことを分かるようにする”には今しかない」とプロダクトマネージャーへの挑戦を決断する。

ジョブチェンジ決断の前にはさまざまな悩みがあった
ジョブチェンジ決断の前にはさまざまな悩みがあった

 この挑戦において役に立ったのが、情報収集だ。書籍を読んだり、セミナーに参加したり、SNSで情報を集めたりした。身近な人や、自分を知らない社外の人に相談することで、フラットな情報収集ができ、客観的な考えや評価も得られた。これにより、自分が何に不安を抱えているのか、何がわからないのかが明確になった。それに伴い、キャリアの解像度も上がっていったのだ。笹川氏は「わからないことを明確にすることは非常に重要。努力の方向性が正しく定まり、進むべき大枠が見えてくる」と語った。

 さらに笹川氏は「結果論ですが、好きなことをしていたら、社内での信頼を築いておいたことは非常に良かった」と話した。得意な技術領域を持ち、小さなことでも懸命に取り組む姿によって周りの信頼を得た結果、プロダクトマネージャーになる機会を得られた。

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コンフォートゾーンを抜け出して挑戦することで得られたものとは?

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この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし・...

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丸毛 透(マルモ トオル)

インタビュー(人物)、ポートレート、商品撮影、料理写真をWeb雑誌中心に活動。

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