データを表示する向きを変えてみよう
表示する向きを変える
Max7219クラスのRotationプロパティで、データを表示する向きを指定することができます。これは、内部バッファのデータを変換することで実現しています。Rotationプロパティは、RotationTypeオブジェクトで指定します。デフォルトは、RotationType.noneです。
たとえば、次のようなコードを追加すると、ハートマークが1回転するように表示されます。
Thread.Sleep(1000); m7219.Rotation = RotationType.Right; m7219.Flush(); Thread.Sleep(1000); m7219.Rotation = RotationType.Half; m7219.Flush(); Thread.Sleep(1000); m7219.Rotation = RotationType.Left m7219.Flush(); Thread.Sleep(1000); m7219.Rotation = RotationType.None; m7219.Flush();
電光掲示板
次に、電光掲示板のように、文字をスクロールさせて表示してみましょう。ただし、1つのマトリックスLEDだと、文字を追うのは難しいので、マトリックスLEDが4つカスケード接続されたモジュールを使ってみます。このモジュールでも、ESP32との接続は、マトリックスLEDが1つのものと変わりありません。
文字列の表示は、MatrixGraphicsクラスを利用します。MatrixGraphicsクラスを使うと、単に文字列を指定するだけで、スクロール表示させることができます。
public static void Main() { ~中略~ // カスケード接続された数を指定(1) var m7219 = new Max7219(spi, cascadedDevices:4); // MAX7219の初期化(2) m7219.Init(); // フォントの設定(3) var writer = new MatrixGraphics(m7219, Fonts.CP437); // アスキーコード0x21~0x7Eまでの文字を連結した文字列を作成(4) var str = ""; for (int c = 0x21; c <= 0x7E; c++) { str += ((char)c).ToString(); } // 文字列表示(5) writer.ShowMessage(str, delayInMilliseconds: 100, alwaysScroll: true); }
マトリックスLEDの数は、Max7219クラスのコンストラクタで、cascadedDevicesパラメータを用いて指定します(1)。
MAX7219オブジェクトを初期化した後(2)、MatrixGraphicsクラスのコンストラクタで、Max7219オブジェクトと、使用するフォントを指定します(3)。指定できるフォントは、Max7219パッケージに含まれるFonts.csで定義されているものです。フォントは、半角文字のいわゆるアスキー文字のみで、バイト配列のデータとなっています。従って、標準では、日本語を表示することはできません。
文字列の表示は、MatrixGraphicsクラスのShowMessageメソッドで行います(5)。引数に、文字列と、スクロール速度(delayInMillisecondsパラメータ)、すぐにスクロールするか否か(alwaysScrollパラメータ)を指定します。alwaysScrollパラメータがtrueの場合、すぐにスクロール表示となります。
表示する文字列は、あらかじめ作成しています(4)。実行すると、アスキーコード順に文字がスクロール表示されるはずです。