8.実行ファイルを出力しよう
実行ファイルの出力をおこなう
それでは実行ファイルを出力しましょう。私はWindowsで開発をおこなっているので、Windows向けのEXEファイルを出力します。
トップメニューの「プロジェクト」から「エクスポート」を選びます。すると「エクスポート」ダイアログが開きます。

初期の状態では「プリセット」が何もありません。ダイアログ上部の「追加」ボタンを押してプリセットを追加します。出力先のプリセットがいくつか出てきますので「Windows Desktop」を選びます。

「Windows Desktop」を選んでプリセットが表示されました。しかし、この時点では赤文字でエラーメッセージが表示されます。

出力先ごとに、最新の公式ドキュメントを見て、足りないファイルを補う必要があります。
赤文字のエラーメッセージの下に、「エクスポートテンプレートの管理」という下線のリンクがあります。このリンクをクリックすると「エクスポートテンプレート マネージャー」ダイアログが開きます。

テンプレートを、ネットからダウンロードして利用したいので「オンライン」という下線のリンクをクリックします。するとダイアログの表示状態が変わります。この状態で「ダウンロードしてインストール」ボタンを押します。

ダウンロードが始まります。ファイルサイズは1GB強です。通信環境によりますが待ち時間が発生します。のんびりと待ちましょう。

終了するとダイアログの表示状態が変わります。「閉じる」ボタンを押します。

再度、メニューの「プロジェクト」から「エクスポート」を選択します。今回は赤色のエラーメッセージが表示されていません。

「プロジェクトのエクスポート」ボタンを押します。「ファイルを保存」ダイアログが表示されます。

プロジェクトの外にファイルを保存したいので、test
ディレクトリーと同じ階層に、test_export
というディレクトリーを作り、その中にtest.exe
を保存します。

保存をおこなうと警告が出ます。警告の内容は、アイコンの書き換えに必要なリソースエディターがないというものです。この警告は、あとで取り除くので今は無視します。

出力したファイルの確認
test_export
ディレクトリーには、次の3つのファイルが出力されます。
-
test.console.exe
-
test.exe
-
test.pck
test.exe
を実行するとゲームが起動します。
test.console.exe
を実行すると、コンソールのウィンドウとゲームのウィンドウが表示されます。そしてコンソールのウィンドウにはprint
関数で出力した内容などが表示されます。
test.pck
にはプロジェクト内のリソースが入っています。リソースをパックする際、.
で始まるファイル(Gitの設定など)は無視されます。
このリソースをパッケージしたファイルには、PCKとZIPの2種類の形式があります。デフォルトではPCK形式で作成されます。
-
PCK形式
- 非圧縮のフォーマットです。
- ファイルサイズが大きいですが高速に読み書きできます。
-
ZIP形式
- 圧縮されたフォーマットです。
- ファイルサイズが小さいですが読み書きが遅いです。
ユーザーに配布する時は、test.exe
とtest.pck
が必要になります。test.pck
がないと警告ダイアログが出て、ゲームを起動できません。
実行確認
それではtest.exe
をダブルクリックして起動してみましょう。開発中と同じようにウィンドウが現れてゲーム画面が表示されます。

ウィンドウを最大化してみましょう。ストレッチモードが「Canvas Items」になっている場合は、自動で伸縮します。

さて、エクスポートする途中で警告が出ていました。また、作成したゲームは、ウィンドウのタイトルバーの文字が「test(DEBUG)」になっていました。次は、こうした部分を直していきましょう。