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Silverlight 4で作る新しいRIAアプリケーション

WCF RIAServicesで業務アプリケーションをよりシンプルに

Silverlight 4で作る新しいRIAアプリケーション(3)

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サンプルアプリを作ってみよう!

 WCF RIA ServicesはVisual Studio 2010に統合されています。Visual Studio 2010を利用すると、サーバに定義されたサービスのインターフェイスなどを元に、UIの作成からデータの更新までを簡単に行えます。ここからは、WCF RIA Servicesでどのようにアプリケーションを作成するかを、サンプルアプリケーションを使って見ていきましょう。

 Visual Studio 2010には、WCF RIA Servicesを利用した「ビジネスアプリケーション向けのプロジェクトテンプレート」が存在しますが、今回は通常のSilverlightアプリケーションのテンプレートを利用して、WCF RIA Servicesの基本的な動きを探っていきます。

アプリケーションの概要

 このサンプルでは、使ったお小遣いをサーバ側に記録していきます。

 Silverlightで作成された画面から記録すると、サーバ側に作成されたドメインサービスにアクセスし、データベースを更新します。ユーザは購入日と品目をサーバに保存するだけで、保存者や残高は実装しません。

 作成するアプリケーションの画面イメージを、図3に示します。

図3 サンプルアプリケーションの画面イメージ
図3 サンプルアプリケーションの画面イメージ

 サンプルでは、まず、データベースからお小遣いデータを検索/更新/削除を行うサービスを作成し、その情報を元にSilverlightでフロントエンドとなる画面を作成します。使用するお小遣いデータベースの概念モデルを図4に示します。

図4 使用するデータベース
図4 使用するデータベース
【参考】エンティティー名の日英表記

 みなさんは、データベースのテーブル名や、カラム名はどのように決めているでしょうか。「すべて英語」「日本語のローマ字表記」「英語とローマ字の混在」「すべて日本語」など、さまざまなタイプがあると思います。

 以前(筆者の感覚としては5~7年ぐらい前)は、RDBMS側で日本語の処理がうまくできないため、すべてシングルバイトの文字でテーブル名やカラム名を命名することが一般的でした。しかし、最近は、日本語(マルチバイト)で命名するケースが増えてきているように感じます。

 データベースのテーブルには業務に深く関わるものがあり、英語での表現が難しいものがあります。この場合、テーブル名やカラム名を英語に変換してしまうと、元々の意味合いが違うものに変換されてしまう危険性があります。

 筆者としては、システムやプロジェクトが許すならば、英語やローマ字表記のテーブル名を使用せず、普段の業務で使用している「日本語名+システム的な命名規則」でテーブルの名前やカラム名に使うことをお勧めします。

 

 Twitterで日本語のエンティティー名について議論があったものを、Togetterにまとめています。興味があれば確認してみてください。

⇒ データベースのテーブ/やフィールド名を日本語で命名するのは当たり前?

プロジェクトの作成

 Visual Studio 2010でSilverlightプロジェクトを作成すると、新しいSilverlightアプリケーションのダイアログで、WCF RIAサービスを有効にするためのチェックボックスが表示されます(図5)。

 このチェックボックスにチェックを入れてプロジェクトを作成すると、SilverlightをホストするWebアプリケーション(ASP.NET)とSilverlightプロジェクトのリンクが自動的に作成され、後述するWCF RIA Servicesが提供するコードの自動生成などの機能を利用できるようになります。

図5 新しいSilverlightアプリケーションのダイアログ
図5 新しいSilverlightアプリケーションのダイアログ

 プロジェクトの作成時に「WCF RIAサービスを有効にする」にチェックを入れなかった場合でも、Silverlightプロジェクトのプロパティ画面から、図6のようにWCF RIA サービスリンクを設定すれば、WCF RIA Servicesの設定ができます。

図6 RIAServicesの設定(プロジェクトの設定画面)
図6 RIAServicesの設定(プロジェクトの設定画面)

次のページ
サーバ側のサービスの作成

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト かるあ (杉山 洋一)(カルア(スギヤマ ヨウイチ))

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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