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ComponentZine(ActiveReports)

ActiveReports+WebMatrix 2を使ってWindows Azureで簡単PDF出力

「ActiveReports for .NET 6.0J(SP5)」の利用

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Windows Azure Webサイトでの動作

 ローカル環境での実行が確認できたら、いよいよWindows Azure Webサイトにデプロイしてクラウドでの実行を確認してみましょう。

 そのためにはWindows Azure管理ポータルで「Web Sites」の設定から始めます。

空のWindows Azure Webサイトの作成

 Windows Azure Webサイトは日本語では「Webサイト」と区別なく説明することが多いですが、Windows Azure管理ポータルの表記では「Web Sites」の中に「Web Site」を設定するようになっています。つまり、Windows Azure Webサイト機能は複数のWebサイトが格納できます。例えば、Free版であっても10個のWebサイトを作成できます。

 WebMatrix 2からWebサイトを発行するには事前にWindows Azure上にWebサイトを定義します。もし、まだWebサイトを作成していないようであれば、Windows Azure管理ポータルを使って空のWebサイトをつくりましょう。

図10 空のWindows Azure Webサイトの作成
図10 空のWindows Azure Webサイトの作成

 [Web Sites]‐[WEB SITE]‐[QUICK CREATE]メニューを選択して、URLを指定したら[CREATE WEB SITE]ボタンをクリックします。これで数十秒もしないで指定したURLでWebサイトが公開できます。

接続情報のローカル保存

 作成したWebサイトにデプロイするための接続情報をWindows Azure管理ポータルから保存できます。

図11 接続情報のローカル保存
図11 接続情報のローカル保存

 [Web Sites]メニューを選択してからWebサイト名をクリックすると該当Webサイトの詳細が表示されます。少し下にスクロールすると「quick guide」があるので[Download publish profile]ボタンをクリックして設定情報ファイルをダウンロードしてください。

WebMatrix 2での発行設定

 Webサイトの設定情報ファイルがダウンロードできたら、WebMatrix 2に設定情報ファイルの内容を反映します。

 「CZ1210ActiveReports」をWebMatrix 2で開いた状態でリボンの[リモート]‐[設定]アイコンをクリックします。するとサイトの発行ダイアログが開くので[発行プロファイルのインポート]ボタンをクリックします。

図12 WebMatrix 2での発行設定
図12 WebMatrix 2での発行設定

 ファイル選択ダイアログで先ほどダウンロードしたファイル(既定の設定ではダウンロードフォルダに保存されている)を指定し、[開く]ボタンをクリックします。

 サイトの発行ダイアログに設定ファイルの内容が反映されるので、[保存]ボタンをクリックして保存します。

WebMatrix 2からの発行

 発行用設定が完了したら[発行]アイコンをクリックしてWindows Azureへの発行を開始しします。

図13 WebMatrix 2からの発行
図13 WebMatrix 2からの発行

 変更されたファイルの一覧が表示されたら[続行]ボタンをクリックします。

 あとは大体1分間くらい「発行しています - 発行しました」と表示されるのを待つだけです。

 Windows AzureのWebロールなどにデプロイして十数分待たされたことがある人にとっては驚愕の速さだと思います。

WebMatrix 2からの発行を確認

 Windows Azureで動作確認する前にWebMatrix 2の発行がどのようなファイルをWindows Azureに転送しているのか「ログファイルを開く」をクリックして確認してみましょう。

図14 Windows Azureに発行されたファイル(抜粋)
図14 Windows Azureに発行されたファイル(抜粋)

 嬉しいことにActiveReports関連のDLLもWindows Azureに転送されています。Windows Azure WebサイトでActiveReportsが動作する期待が俄然高まります。

Windows Azureでの動作

 それではWindows Azure WebサイトのURLにアクセスし、空白ページが表示されたらブラウザのURL欄に「index」と追加して[Enter]キーを入力しましょう。

図15 Windows Azureでの動作
図15 Windows Azureでの動作

 ローカル実行の時と同じようにWindows Azure上でもPDFのダウンロードができました。

まとめ

 残念ながらグレープシティの市販コンポーネントでWebMatrix 2を開発環境とした時やWindows Azureを運用環境とした時の動作保証はありません。そのためライセンス問題の回避方法も含めて今回の方式もグレープシティからの正式サポートはありません。使用する際には十分に検証していただき自己責任での使用になってしまいます。

 しかしWebMatrix 2とWindows Azure Webサイトの親和性の高さは、ActiveReportsが相乗りしたとしても失われることはありません。ライセンス周りで多少の手間は必要ですがそれ以上に手間も費用も削減できるでしょう。特にWindows Azure Webサイトで小規模サイトを開発するときに利便性は特筆すべきものがあります。

 つまり、自己責任での使用に尻込みすることなく、「手軽に」「日本の帳票品質」の「PDF」を「クラウド」で得られるActiveReports+WebMatrix 2+Windows Azure Webサイトをぜひ試していただきたいと思います。

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この記事の著者

初音玲(ハツネアキラ)

 国内SIerのSEでパッケージ製品開発を主に行っており、最近は、空間認識や音声認識などを応用した製品を手掛けています。 個人的には、仕事の内容をさらに拡張したHoloLensなどのMRを中心に活動しています。 Microsoft MVP for Windows Development ブログ:http://hatsune.hatenablog.jp/

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/6845 2012/10/26 14:00

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