サブスクリプションの設定
コマンドラインツールからWindows Azureを利用するためには、サブスクリプション契約が必要です。現在、90日間の無料評価版を利用できます。申し込みには、クレジットカードが必要ですが、制限を緩和しない限り課金されることはありません。「フリートライアル」から申し込んでください(図2)。「Windows Azure サブスクリプション申し込み~サービス利用Step by Step」の手順が参考になります。
1.設定ファイルのダウンロード
コマンドラインツール上からWindows Azureを管理するために設定ファイルをダウンロードします。azure accountコマンドを実行します(リスト3)。
~$ azure account download info: Executing command account download info: Launching browser to http://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=254432 help: Save the downloaded file, then execute the command help: account import <file> info: account download command OK
ブラウザが起動し、Microsoftアカウント(旧名Live ID)の認証画面が表示されます。サブスクリプションを保有するMicrosoftアカウントでログインすると、設定ファイルのダウンロードが促されます(図2)。設定ファイルを任意の場所に保存してください。設定ファイルには、サブスクリプションの情報と証明書情報が含まれているため、第三者の手に渡ると、自身のWindows Azureを自由に操作されてしまいます。従って、安全な場所に保存し、次のインポートを実行した後に削除してください。もし、ブラウザが起動しない場合はコンソールに表示されているURLを手動で開いてください。
2.設定ファイルのインポート
次にazure account importコマンドを実行し、保存した設定ファイルをインポートします(リスト4)。確認のため、azure account listコマンドを実行するとインポートしたサブスクリプションとそのIDが確認できます。
~$ azure account import ファイル名 ... ~$ azure account list info: Executing command account list data: Name Id data: ---------- ------------------------------------ data: free-trial XXXXXXXX-XXXX-XXXX-XXXX-XXXXXXXXXXXX
図3は、ダウンロードからサブスクリプション情報の表示まで実行した様子です。
参考までにazure accountコマンドの一覧をまとめました(表1)。
第3引数以降 | 概要 |
download | デフォルトブラウザを開きファイルをダウンロードする |
import ファイル名 | Windows Azureを管理するために必要な設定ファイルをインポートする |
list | サブスクリプションの一覧を表示する |
set サブスクリプション名 | サブスクリプションが複数ある場合に、既定のサブスクリプションを設定する |
clear | 現在保持しているサブスクリプション情報をクリアする |
Webサイトの作成
WebサイトとはWindows Azure上で動作する共有ホスティング環境です。作成後すぐに利用でき、ASP.NET、PHP、Node.jsなどアプリケーションを配置することができます。詳細は前回記事、「Windows Azure Webサイトで利用するNode.js」を参考にしてください。
1.Webサイト作成
それでは早速Webサイトを作成してみましょう(注1)
Webサイトはazure site createコマンドで作成します。任意のフォルダを作成し、そこで作業します。引数にWebサイト名を指定してください。Webサイト名.azurewebsites.netというURLでWebサイトが作成されます。また、--gitオプションはWebサイトの作成と同時にgitの初期化を指示しますが、詳細は後述します。
~$ mkdir codezine ~$ cd codezine ~$ azure site create codezinesample --git info: Executing command site create + Enumerating locations + Enumerating sites info: Using location East US info: Creating a new web site at codezinesample.azurewebsites.net + Sending site information info: Created website at codezinesample.azurewebsites.net info: Initializing remote Azure repository + Updating site information info: Remote azure repository initialized + Retrieving site information + Retrieving user information help: Please provide the username for Git deployment. help: If you don't have one, please configure it in the management portal. Publishing username: commiter info: Executing `git remote add azure https://commiter@codezinesample.scm.azurewebsites.net/codezinesample.git` info: site create command OK