負荷分散のためにEC2インスタンスを複数生成
では、AWSのロードバランサを使った負荷分散システムを構築してみましょう。
ここで「負荷分散を行うので、これから全く同じ構成のサーバを100台構築してください」といわれたら、皆さんどうしますか? Webサーバを並列に複数並べて負荷分散させることは、よくある話です(スケールアウトと呼ばれています)。その際、いちいち1台ずつエンジニアが手動で設定していたら、大変な手間になります。
また、手間がかかるだけならまだしも、途中で設定を間違ってしまうかもしれません。100台のなかに設定を間違ったサーバが含まれていれば、当然システムは正しく動作しません。
実はAWSでは、同じ構成のEC2インスタンスを複数生成する機能があります。OSも含めたEC2インスタンスのフルバックアップのことを「カスタムAMI」と呼び、それをもとに複数のEC2インスタンスを起動できます。
カスタムAMIの作成
複数のEC2インスタンスを起動するには、まずカスタムAMIを作成します。AWS WebマネジメントコンソールでAMIを取得したいEC2インスタンスを選択し、一旦停止します。それから、右クリックメニューの[Create Image]をクリックします。
AMIのイメージ名(Image name)と説明(Image Description)に任意の名前「http-node」と設定して、[Create Image]ボタンをクリックします。
AMIが作成できたかを確認します。AWS Webマネジメントコンソールのメニューから[AMIs]を選択します。
AMIから新しいEC2インスタンスを生成
続いて、カスタムAMIから新しいEC2インスタンスを生成します。AMIからインスタンスを生成するときは、もとになるAMIを選択し、右クリックメニューの[Launch]をクリックします。ここでは、先ほど作成した「http-node」というAMIを選択します。
以降の手順は、前回の記事で紹介したEC2インスタンスを新規で作成した手順と同じです。ただし2台目ですので、EC2インスタンスのタグを「http-node2」にしてください
2台目のhttp-node2がインストールできたら、ブラウザからPublic IPまたはPublic DNSにアクセスして、Webサーバが稼働しているかを行ってください。