コーディングを助けるショートカットキーと便利機能 1
Eclipseには、単純に画面を操作するためのショートカットキーだけでなく、コーディング自体をサポートする便利な機能があります。ここでは、それらの機能をいくつかご紹介します。
コードアシスト([Ctrl]+[Space])
Javaに限らず、プログラミング初心者で「うまく動かない」原因の多くは、実はタイプミスだったりします。そのため命令のスペルミスや大文字小文字の違いなどは、なるべく減らしたいものです。Eclipseにはコードアシスト機能がついています。このコードアシスト機能は、命令の一部を入力すると、候補となるコードを教えてくれる便利な機能です。
また、クラスの中でメソッド名のみを書き、[Ctrl]+[Space]を押下すると、メソッドスタブが自動生成されます。
スーパークラスに同名のメソッドがあれば、自動的に@Overrideアノテーションもつけてくれる親切さです。
テンプレートによるコードアシスト([Ctrl]+[Space])
Javaの標準出力やif文/for文/try-catch構文など基本的な命令は、どのようなプログラムを作成する際も頻繁に使います。Eclipseにはこれらのコードをテンプレートとしてあらかじめ登録しておく機能があります。たとえば、「sysout」と入力した状態で、[Ctrl]+[Space]を押下すると、自動でSystem.out.println()が入力されます。よく使われるテンプレートは以下の通りです。
テンプレート | 説明 |
---|---|
if | ifブロック |
for | forブロック |
while | whileブロック |
switch | switch-caseブロック |
synchronized | synchronizedブロック |
try | try-catchブロック |
syserr | 標準エラー出力 |
sysout | 標準出力 |
systrace | メソッドを標準出力に出力 |
toarray | コレクションから配列への変換 |
new | オブジェクトの生成 |
たとえば、switchと入力した後に、[Ctrl]+[Space]を押下すると次のようなコードが自動で保管されます。
switch (key) { case value: break; default: break; }
このテンプレートは、Eclipseの[ウインドウ]―[設定]―[Java]―[エディタ]―[テンプレート]で定義されています。あらかじめデフォルトで登録されているもの以外に、よく使うパターンをテンプレートとして登録しておくこともできます。
新しいテンプレートを登録するときは、[新規]ボタンをクリックし、以下の情報を入力します。
項目 | 説明 |
---|---|
名前 | コードアシストで呼び出すテンプレートの名前 |
コンテキスト | どこで使用するかを指定。JavaやSWT/Javadocなどから選べる |
説明 | テンプレートの説明 |
パターン | 埋め込まれるコード |
埋め込むコードには変数を指定することもできます。たとえば、クラス名を補完するときは${enclosing_type}、メソッド名を補完したいときは${enclosing_method}を指定します。
この登録したテンプレートを使用したいときは、logeと入力し[Ctrl]+[Space]を押下すると、次のようにコードが自動で埋め込まれます。