はじめに
IoTブームの影響もあり、Raspberry PiやArduinoなどのマイコンボードを使ったハッカソンやハンズオンセミナーなどが多く開催されています。電子工作と聞くと、電子回路図やアセンブラの知識/はんだ付けなどのイメージがあり、どうしても敷居の高さを感じてしまいがちですが、一度やってみると、その楽しさにどんどんハマっていく人も多いのではないかと思います。
本連載では、マイコンボードを使ってなにか作ってみたいな、という方のきっかけになるよう、簡単なセンサーを使って電子工作のおもしろさをお伝えしたいと思います。
対象読者
本記事は、次の方を対象にしています。
- 電子工作の初心者
- 基本的なLinuxコマンドを理解されている方
- お小遣いが6000~7000円ほどある方
Raspberry Piとは?
Raspberry Pi(ラズベリーパイ)は、教育用に開発されたシングルボードコンピュータです。ARMプロセッサを搭載し、microUSBで電源を供給し、OSをSDカードにインストールすることで動作します。一言でいってしまえば、約5500円で買うことができる、タバコの箱サイズの小さなパソコンです。
公式サイトは、以下になります。
Raspberry Piは、執筆時点で次のいくつかのタイプが販売されています。一番新しいモデルは、Raspberry Pi 2 Model Bで、購入は、秋葉原などの電子機器を扱う店頭だけでなく、AmazonやRSコンポーネンツなどのネットショップでも簡単に購入できます。本記事では、このRaspberry Pi 2 Model Bを使って電子工作を行っていきます。
GPIO(General Purpose Input/Output)とは、プログラムの指示によって任意の入出力に利用することができる入出力端子のことです。Raspberry Piでは、基盤にGPIOのピンが用意されていて、これを利用して温度センサーやスイッチ/LEDランプなど他の電子パーツをつなげることができます。
いかにも、電子工作……という見た目ではありますが、パソコンでいうところのUSB端子のようなものだと考えればよいでしょう。Raspberry Pi 2 Model Bでは40本のGPIOピンがあります。
このGPIOの端子からセンサーなどのパーツと接続し、センサーの値をRaspberry Pi上で取得します。各種パーツは「ブレッドボード」(写真にあるLEGOブロックのようなもの)と呼ばれている、はんだ付け不要の電子回路作成用の基盤を使って接続します。