SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

イベントレポート

iPhoneゲームのトップクリエーターが語る
「iPhoneアプリ成功の方程式~プロモーション編」

CodeZine編集部主催「iPhoneゲームアプリ開発セミナー 人気ゲームアプリから見る3つの成功ポイント」レポート


  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 2010年9月15日、東京・新宿の翔泳社セミナールームにて、CodeZine編集部主催のセミナー「iPhoneゲームアプリ開発セミナー 人気ゲームアプリから見る3つの成功ポイント」が開催された。本連載では、セミナーの内容を企画編・プロモーション編・開発・製作編の3回に分けレポートする。

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

はじめに

 2010年9月15日、東京・新宿の翔泳社セミナールームにて、CodeZine編集部主催のセミナー「iPhoneゲームアプリ開発セミナー 人気ゲームアプリから見る3つの成功ポイント」が開催された。本連載では、セミナーの内容を企画編・プロモーション編・開発・製作編の3回に分けレポートする。

連載記事一覧

 本稿では連載第2回目として、「iPhoneゲームアプリ開発セミナー 人気ゲームアプリから見る3つの成功ポイント~プロモーション編」の内容をレポートする。

「セッション2:プロモーション編」メディアとの関係構築が売り上げにつながる

 次のセッションは「iPhoneで勝負!! プロモーション編」と題して、開発したiPhoneアプリの宣伝・営業活動をいかに行うかという点について説明が行われた。

 どんなに魅力的なアプリを開発しても、ただそれをApp Storeに登録するだけでは、誰にもその存在を知られることなく、アプリの山の中に埋もれていってしまう。ダウンロードランキングのトップなど、とてもではないが望むべくもない。そうならないためには、アプリをリリースする1週間前のプロモーション活動が勝負を決めると宮川氏は言う。

プロモーション編 セミナーの様子
プロモーション編 セミナーの様子

プロモーションに失敗した「iNinja」

 ここで同氏はプロモーションの失敗例として、自身が初めて世に出したiPhoneゲーム「iNinja」の例を挙げた。iNinjaをリリースした当時、アップル社でのアプリ審査は1か月ほど掛かるとうわさされていた。そのため同氏は、この審査待ちの1か月の間にプロモーション活動の準備を進めるつもりでいたという。しかし実際には審査はわずか1週間で終わってしまい、ろくにプロモーションの準備ができていない状態でアプリがリリースされてしまったのだ。

 その結果、誰にもその存在を知られていないという最悪の状態でiNinjaの発売日迎えることになってしまった。慌てて紹介用のWebサイトを立ち上げたが、誰も訪れる者はいない。こうして出だしでつまづいてしまった結果、結局は赤字になってしまったという。

 発売日は、アプリの宣伝を行う上で最大かつ最高のタイミングだ。メディアが新しいアプリを記事で紹介するタイミングも、ほとんどの場合がその発売日である。従って、発売日にできるだけ多くのメディアに紹介記事を書いてもらい、ユーザーにアプリの存在を広く周知させる必要がある。

 しかし、ただ座して待つだけではメディアに取り上げてはもらえない。メディアに対して事前に、周到な働き掛けを行っておく必要があるのだ。まずはこれが、プロモーション活動の第一歩となる。

 リリース前に自身のアプリの魅力をメディアに事前アピールするための有効な手段として、宮川氏は「紹介動画」を挙げる。アプリの魅力を簡潔にアピールする動画を作成し、YouTubeにアップロードする。そして、メディアにその動画のURLを案内するメールを送る。文面には、「今まで見たことのないゲームです!ぜひ動画でごらんください」とだけ記す。動画は、日々膨大な量の情報を受け取るメディアの担当者に、少しでも強い印象を与えるために極めて有効な手段だという。また、動画は口コミでうわさが広がる「バイラル・マーケティング」の効果も期待できる。ただし、尺の長い動画は敬遠される傾向があるため、1分前後で簡潔にまとめることがポイントだという。

 また、メディアが記事を書く際に参考にできるような紹介文やスクリーンショットなどの素材をあらかじめ用意し、それらをWebサイトでまとめて公開するのも有効な手段だという。

記事用の素材例
記事用の素材例

 「iNinjaのときにはユーザー向けの紹介サイトを作ったが、誰にも見られることがなかった。当たり前のことだが、人に情報を伝えるということはメディアが一番うまい。そこで『iYamato』というゲームをリリースする際には、事前にこのようなメディア向けの素材提供用サイトを必要最小限の規模で作った。」(宮川氏)

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
メディアの人間には、直接会うことが一番

この記事は参考になりましたか?

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
イベントレポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

吉村 哲樹(ヨシムラ テツキ)

早稲田大学政治経済学部卒業後、メーカー系システムインテグレーターにてソフトウェア開発に従事。その後、外資系ソフトウェアベンダーでコンサルタント、IT系Webメディアで編集者を務めた後、現在はフリーライターとして活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/5481 2010/10/07 12:38

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング