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Windows Azure新機能チュートリアル

Windows Azure 第3のロール VMロール編

Windows Azure新機能チュートリアル(6)

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VHDファイルのアップロード

 作成したVHDファイルをVMロールから利用するためには、Windows Azure上にアップロードする必要があり、これはcsuploadコマンドから行います。VHDファイルは、通常のBlob領域にアップロードされるわけではなく、VMロール向けの場所に格納されますが、別途使用量は課金されます。

 Windows のスタートメニューから、[Windows Azure SDK 1.4]-[Windows Azure SDK Command Prompt]を開きます。以下の操作すべてを1行で実行することもできますが、今回は接続情報の設定と、アップロード処理を2回に分けて実施します。

 はじめに 「csupload Set-Connection」コマンドでサブスクリプションIDと、管理API用証明書の拇印(注4)を指定します。(リスト1)。

[リスト1]接続情報の設定
csupload Set-Connection "SubscriptionId=<サブスクリプションID>;CertificateThumbprint=管理API用証明書 の拇印"
注4

 Visual StudioからWindows Azureへ直接配置するように構成済みであれば、管理API用証明書は管理ポータルに登録済です。証明書の拇印を確認するには、管理ポータルから、[Hosted Services, Storage Accounts CDN]‐[Management Certificates]を選択します。証明書一覧が表示されるため、プロパティの「Thumbprint」が、証明書の拇印となります。

 これにより接続情報が保存され、これ以降に実行されるcsuploadコマンドは、常にこの接続情報が使われます。接続情報をクリアしたい場合は「csupload Clear-Connection」を実行してください(リスト2)。

[リスト2]接続情報のクリア
csupload Clear-Connection

 次に、「csupload Add-VmImage」コマンドでローカルPC上のVHDファイルを、Windows Azure上の任意のロケーションまたはアフィニティグループにアップロードします。

[リスト3]接続情報の設定
csupload Add-VmImage -LiteralPath "ローカルPC上のVHDファイルの場所" -Location "データセンターの場所" -Description "説明" -Name "アップロード後のVHDイメージの名前"

 各引数の意味は、下表の通りです。

表2 csupload Add-Imageの引数
引数 指定する値
LiteralPath ローカルPC上にあるVHDファイルの場所を指定します。
Location データセンターの場所を指定します。
AffinityGroup アフィニティグループを指定します。Locationもしくは、AffinityGroupを指定する必要があります。
Description 説明を記述します。
Name アップロード後のVHDイメージの名前を指定します。サフィックスはVHDである必要があります。

 指定可能なLocationおよび、AffinityGroupは、リスト4のコマンドで取得できます。

[リスト4]接続情報のクリア
csupload Get-Location
csupload Get-AffinityGroup

 接続情報の設定とイメージの追加を実行した時の例です(図16)。

図16:csupload画面
図16:csupload画面

 csuploadコマンドの詳細は、「CSUpload Command-Line Tool」を参照してください。

 VHDファイルのアップロードが完了すると、管理ポータルの「VM Images」から確認することができます(図17)。

図17:VM Images画面
図17:VM Images画面

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この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト statemachine(statemachine)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

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