例外発生時アクションを繰り返すことでエラーを処理する
エラー内容によっては、フローを特別なものに分けるのではなく、同じアクションを繰り返して、時間経過やユーザー操作で原因が解消される場合があります。
ここでは例として、フォアグラウンドウィンドウの存在が無いとエラーになってしまうアクションを使用したサンプルを紹介します。
フロー内容は、Google Chromeで現在開かれているタブのタイトルと、URLを取得して、CSV形式のテキストファイルに記録するもので、処理自体は今回の本題ではないのでコピー&ペーストでフローを作成します。
[1]新しいフローを作成する
Power Automate for desktopを開きます。トップ画面から[+新しいフロー]をクリックして、適当な名前で新規のフローを作成します。
[2]フローを貼り付ける
配布サンプルの[開いてるタブのブックマークのCSVを作るフロー.txt]をメモ帳などのテキストエディタで開きます。
[3]コードをクリップボードにコピーする
内容をすべて選択して([Ctrl]+[A])、コピー([Ctrl]+[C])します。
[4]コードをペーストする
デザイナーのフローの部分を右クリックしてコンテキストメニューを表示して、貼り付けを選択します。キーボードで[Ctrl]+[V]を押すことでも貼り付けできます。
[5]フローが作成される
コードの内容が、アクションによるフローになることを確認します。
[6]実行する
あらかじめ複数の異なるページを開いたChromeウィンドウを用意しておきます。そのまま、実行して何もしないでいると、「Chromeを制御することができませんでした。」という実行時エラーになります。
実はフロー開始後、素早くChromeウィンドウを選択すると、フローが実行されます。
エラー処理で、ユーザーがChromeウィンドウを選択するまでフローを終了しないようにします。
[7]処理を繰り返す
[新しいChromeを起動する]アクションの設定を開き、[エラー発生時]ボタンをクリックしてエラー発生時を開きます。
以下の選択をして保存します。
- すべてのエラー:フロー実行を継続する
- 例外処理モード:アクションの繰り返し
[8]実行する
あらかじめ複数の異なるページを開いたChromeウィンドウを用意しておきます。フロー開始後、何もしない場合でも、フローは終了しません。Chromeウィンドウを選択するとフローが続行されます。
まとめ
通常の想定外の状態が起きた場合も続行できるフローにするための方法を紹介しました。
自動化のフローにおいて、開始後は人手を介さずに処理を完了するフローを目指しますが、エラー発生時のオプションを利用することで、より多くの状況に対応した停止しないフローを作成できます。