はじめに
既定では、各アクションで実行時に想定外の状態(エラー)となるとフローが停止してしまいます。しかし、エラーが起きた場合でも処理の完了を優先して、問題を回避しフローを続行させたい場合があります。こうしたとき、各アクションのエラー発生時やブロックエラー発生時の設定によってフローの継続を実現できます。
[注意]
エラーは「例外」とも呼ばれます。
リファレンスの各アクションの説明では「例外」と記載されています。
実行時エラーの対処サンプル
存在しないファイルを参照しようとする等、想定しない状況では実行時にエラーが発生し、フローが停止します。このような場合の原因の確認と対処法を、「ユーザーがファイルを選択してそのファイルを開く」という簡単なフローを作成して、説明します。
[1]新しいフローを作成する
Power Automate for desktopを開きます。トップ画面から[+新しいフロー]をクリックして、適当な名前で新規のフローを作成します。
[2]ファイルを選択するダイアログを開く
[メッセージボックス]アクショングループから[ファイル選択ダイアログを表示]アクションを配置します。
そのまま保存します。
[3]選択されたファイルを開く
[システム]アクショングループから[アプリケーションの実行]アクションを配置します。
以下の入力をして保存します。
- アプリケーションパス:%SelectedFile%
[4]フローを実行する
ユーザーがファイル選択ダイアログで適切にファイルを選択して[開く]をクリックすると正常に想定通りファイルが開きますが、
- [キャンセル]をクリックした
- [×]ボタンをクリックした
- 存在しないファイルパスを指定して[開く]をクリックした
などの場合には、次のアクションでエラーが発生します。