作成したEBSボリュームやスナップショットを削除する
ここまで、EBSボリュームやスナップショットの作成方法を紹介してきました。最後に、これらのEBSボリュームやスナップショットの削除方法を紹介します。
EBSボリュームの削除
まず、「Amazon EC2」インスタンスのOS上でマウントしているEBSボリュームをアンマウントします。
ec2# umount /vol
アンマウント後、OSからログアウトし、EBSボリュームの状況を確認します。
$ ec2-describe-volumes VOLUME vol-5026c339 5 us-east-1b in-use 2008-08-24T11:29:52+0000 ATTACHMENT vol-5026c339 i-e5fa208c /dev/sdc attached 2008-08-24T11:31:27+0000
上記の例では、EBSボリュームが「Amazon EC2」インスタンスにAttachされているのが確認できます(左端にATTACHMENT
と表示されます)。
次に、AttachしているEBSボリュームをDetach(取り外し)します。Detachは、ec2-detach-volume
コマンドを使用します。引数には、ボリュームIDを指定します(ec2-describe-volumes
コマンドで確認可能)。
$ ec2-detach-volume vol-5026c339 ATTACHMENT vol-5026c339 i-e5fa208c /dev/sdc detaching 2008-08-24T11:31:27+0000
上記コマンドを実行後に、Detachできたかec2-describe-volumes
コマンドで確認してみます。「Amazon EC2」インスタンスにAttachされていない状況が確認できます(左端にVOLUME
と表示されます)。
$ ec2-describe-volumes VOLUME vol-5226c33b 5 snap-edf41384 us-east-1b available 2008-08-24T11:46:58+0000 VOLUME vol-5026c339 5 us-east-1b available 2008-08-24T11:29:52+0000
次に、EBSボリュームを削除します。EBSボリュームの削除には、ec2-delete-volume
コマンドを使用します。
$ ec2-delete-volume vol-5026c339 VOLUME vol-5026c339
削除コマンド実行後、再度ボリュームの状況を確認すると、ステータスがdeleting
となっているはずです。
$ ec2-describe-volumes VOLUME vol-5026c339 5 us-east-1b deleting 2008-08-24T11:29:52+0000
時間が経てば削除が完了し、実行結果が表示されなくなります。
スナップショットの削除
最後にスナップショットの削除です。まず、スナップショットの状態を確認し、スナップショットのIDを確認します(次の例では、スナップショットIDはsnap-edf41384
となります)。
$ ec2-describe-snapshots SNAPSHOT snap-edf41384 vol-5026c339 completed 2008-08-24T11:44:13+0000 100%
次に、スナップショットの削除を実施します。スナップショットの削除には、ec2-delete-snapshot
コマンドを使用します。引数に、スナップショットIDを指定して実行します。
$ ec2-delete-snapshot snap-edf41384 SNAPSHOT snap-edf41384
これで、スナップショットの削除は完了です。
このように、「Amazon EC2」にはインスタンスに直接デバイスとして接続し、外付けディスク(仮想ボリューム)のように扱える便利な「Amazon EBS」があります。また、それらの仮想ボリュームはスナップショットを取得する機能も備えており、まるで高価なストレージのように利用することもできます。そして、これらは、ここまで紹介してきたとおり、APIが提供されているためコマンドで簡単に操作することが可能です。
なお、「Amazon EBS」で作成したボリュームは、作成したロケーションとは異なるロケーションにレプリカを作成しているようなので、信頼性という点でも問題なく利用できます。
次回予告
今回は、「Amazon EC2」のバックアップまわりの話題として、「Amazon EBS」の概要や使い方を紹介しました。
次回は今回の付録として、「Amazon EC2」のデータを「Amazon S3」と同期する便利なツール「S3Sync」を紹介します。