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「分かりやすいインフラ」HCIは開発現場のどんな課題を解決するのか?

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仮想化導入の第一歩として

 荒木氏がHCIの用途として潜在的なニーズを感じているのが中小企業の開発現場だ。それも仮想化をまだ導入していない地方の企業だという。

 「HCIを知ったときに最初に思ったのが、地方の企業にマッチしているということでした」と荒木氏。古いOSを使い続けたいが使えるサーバーがないという場合、仮想化を利用することで解決できる。だが、人手の面からも「仮想化環境は高価」という先入観があり、導入に踏み切れないところが多いという。

 「従来ならデータが増えればストレージを追加する必要がありましたが、HCIはデータをうまく効率的に管理します。サーバーだけで作れる仮想化環境を1ノードから使うこともできる上、難しい管理も不要です。このような特徴は、仮想化導入に踏み切れない地方の企業にはマッチすると思います」と荒木氏。

 クラウドのように使えて複数の拠点に分散させても管理が1箇所からできることから、「中堅・中小企業や拠点が複数ある企業に、HCIは一考の価値があるのでは」と続ける。

 災害対策となるDR(ディザスタ・リカバリ)/BCP(事業継続計画)対策からみたメリットも強調する。「仮想化を利用することで保護の範囲を広げることができます。HCIはWAN回線の帯域が小さくても確実に保護できるため、これまで保護の対象ではなかったエリアもカバーできます」と荒木氏。

 例えば、社員35名の情報通信企業であるロジックベインは、HPE SimpliVityを利用して全社仮想化基盤を構築して運用管理を効率化した。コスト面から一度は反対されたが、想定される効果を粘り強く強調して導入した経緯を持つ。他の業務と兼任で運用管理を任されていた担当者の負荷を軽減できただけでなく、全業務をバックアップできる環境整備、圧縮・重複排除技術を利用したストレージ容量を削減するなど、さまざまな効果が得られているという。

 「確かに仮想化は高価かもしれません。ですが、データ保護はどの企業にとっても重要です。データ保護をきちんとしながら次の展開にうまく回せる仕組みを構築すれば、長期的にはコスト削減が図れます。これを可能にするのがHCIです」(荒木氏)。

AIによる運用管理も備えるHPEのHCI「HPE SimpliVity」

 荒木氏が所属する日本ヒューレット・パッカードでは、HCI製品として「HPE SimpliVity」を提供している。もちろん、荒木氏が触れたHCIのメリットも網羅している。例えばバックアップソフトウェアは標準搭載しており、「ローカルもリモートも簡単な操作でデータが保護できます」と荒木氏。その仕組みをDRやBCPにも応用できるという。

 開発者はHPE SimpliVityを利用することで、場所を選ぶことなく必要な環境リソースを必要なところに配備しつつデータの保護ができるという。「適材適所で、使いたいときに場所を気にせずに使える仕組みが標準機能として用意されています」と荒木氏。

 クラウドとの連携では、一部パブリッククラウドとの連携が実現しているほか、コンテナでも連携を進めているという。クラウドでは、日本ヒューレット・パッカードはMicrosoft Azureと連携することができるオンプレミス型HCI「Microsoft Azure Stack HCI」認定サーバーもラインナップに持つ。「開発環境ですでにMicrosoft Azureを使っていて、オンプレミスではWindowsサーバーで構成しているという場合は、Azure Stack HCIを利用することで運用を変えることなく、シームレスに移行や継続ができます」と荒木氏。また、サーバー統合としてWindowsの仮想化統合を考えている場合も、Azure Stack HCIが最適だという。

 運用・監視の面についても、紹介したHCI製品(SimpliVity/Azure Stack HCI)ではAIを利用したHPE(Hewlett Packard Enterprise)の運用管理サービス「HPE InfoSight」を利用できる。顧客のストレージやサーバーからデータを収集し、AIを使って24時間365日で分析しており、トラブルが発生する前に予兆を検知して通知してくれる。「運用担当は面倒な運用作業をシステムに任せて作業負荷を軽減し、別の仕事ができるようになります。人手が十分ではない中堅・中小企業にこそ使ってもらいたいツールです」と荒木氏。

HCIのことはHPEヘ

 このようにさまざまな特徴を持つHCIだが、まだまだ機能はたくさんある。HCIのことをもっと知りたいという人向けに、日本ヒューレット・パッカードでは「HPEハイパーコンバージドはじめてセミナー」というウェビナーを開催している。直前の申し込みでも参加することができ、デモを通した体験や個別の相談ができるプライベートルームもある。「興味を持った方にはぜひ来ていただければ」と荒木氏。

 「HCIのことはHPEに」という荒木氏、「HCIはバズワードになっていますが、HCIにすべきかどうかなど迷ったら、ぜひ日本ヒューレット・パッカードに相談していただきたい」と続ける。「我々はHCIといわれる製品の大半を提供できるため、お客様の環境に最適なHCIをご紹介できます。もちろん、これまでの3Tierも取り扱っており、両方に精通したエンジニアがいるのでさまざまなご相談に乗ることができます」。

 開発者でも簡単に扱え、メリットが多いHCI、知っておいて損はない技術といえそうだ。

関連情報

 「HPEハイパーコンバージドはじめてセミナー」の情報はこちら。

 製品事例はこちらから。

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この記事の著者

末岡 洋子(スエオカ ヨウコ)

フリーランスライター。二児の母。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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https://codezine.jp/article/detail/13089 2020/10/30 12:00

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