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Twitterのクローン作成で学ぶLiftによる開発の流れ

Scala+Liftによる実践Webアプリケーション開発(4)

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2010/02/08 14:00
目次

Modelの作成

 投稿されたメッセージを表すMessage Modelを定義します。

 このModelは、投稿されたメッセージ本文と、投稿日時、投稿したユーザーをプロパティとして持ちます。ユーザーは、Liftであらかじめ用意されているUser Modelを利用して、User Modelへのリレーションを設定しています。

 プロジェクトディレクトリ以下の 「src/main/scala/demo/twitterclone/model/」ディレクトリに、「Message.scala」というファイル名で新しいファイルを作成し、リスト2の内容を入力します。

[リスト2] Message Modelの定義
package demo.twitterclone.model

import java.util.Date
import _root_.net.liftweb.mapper._
import _root_.scala.xml.Text
import _root_.net.liftweb.http.FieldError
import _root_.net.liftweb.util.Helpers._

/**
 * 投稿されたメッセージのModel
 */
class Message extends LongKeyedMapper[Message] with IdPK {
  def getSingleton = Message

  /**
   * メッセージ本文
   */
  object status extends MappedTextarea(this, 140){
    /** Textareaのカラム数 */
    override def textareaCols = 40
    /** Textareaの行数 */
    override def textareaRows = 4

    /** 入力チェックの定義 */
    override def validations =
      // 入力されていない場合はエラー
      valNotNull("メッセージを入力してください。") _ ::
      // 140文字を超える場合はエラー
      valMaxLen( 140 , "メッセージは140文字以内です。") _ ::
      super.validations

    /** 入力されているかチェックするための関数 */
    def valNotNull( msg : => String)(value : String): List[FieldError] =
      if ((value ne null) && (value ne "" )) Nil
      else List( FieldError(this,  Text(msg)))
  }

  /**
   * 投稿日時
   */
  object dateOf extends MappedDateTime(this){
    override def defaultValue = new Date
  }

  /**
   * 投稿したユーザー
   */
  object user extends MappedLongForeignKey(this,User)
}

/**
 * Messageモデルに対するMetaMapper
 */
object Message extends Message
  with LongKeyedMetaMapper[Message] {
  override def fieldOrder = List(id)
}

Model定義のおさらい

 LiftのModelは、基本的にはデータベースのテーブルと1対1に対応します。規約による設定(CoC:Convention over Configuration)に従って、テーブル名がModelのクラス名に、テーブルのカラム名がModelクラスのプロパティ名になります(設定で名前の対応を変更することは可能です)。

 Modelは、MapperとMetaMapperという2つのコンポーネントで構成されます。

 Mapperは、データベース上の1レコードに対応するクラスです。データを登録するには、Mapperクラスのインスタンスを作成して、プロパティの値を設定した上でsave関数を呼び出すことで、データベースへINSERTが行われます。

 MetaMapperは、テーブル単位の定義や操作を行うシングルトンオブジェクトです。MetaMapperオブジェクトは、Mapperクラスのファクトリクラスであり、各種のユーティリティ関数を持っています。

Validation(入力チェック)について

 前回は説明しませんでしが、今回作成するModelクラスには、データの入力チェック(validation)機能を追加しています。

 Modelクラスの各プロパティの中で、validationsをオーバーライドして、このModelでの入力チェックを行う関数オブジェクトを追加しています(*1)。

 入力チェックを行う関数は、List[FieldError]を返す関数になります。このModelでは、statusプロパティに対して、値がnullか空文字であればエラーとするvalNotNullを(*2)作成して、validationsに追加しています。

[リスト3] 入力チェックの定義
object status extends MappedTextarea(this, 140){
     /** 入力チェックの定義 */
    override def validations = *1
      // 入力されていない場合はエラー
      valNotNull("メッセージを入力してください。") _ ::
      // 140文字を超える場合はエラー
      valMaxLen( 140 , "メッセージは140文字以内です。") _ ::
      super.validations

    /** 入力されているかチェックするための関数 */
    def valNotNull( msg : => String)(value : String): List[FieldError] = *2
      if ((value ne null) && (value ne "" )) Nil
      else List( FieldError(this,  Text(msg)))
}

リレーションについて

 Model間のリレーションの定義は、外部キーに指定したいプロパティにMappedLongForeignKeyなどの外部キーを表す型にすることで、簡単に実現できます。

 今回のModelでは、投稿したユーザーを外部キーとして設定しています。参照先は、Liftであらかじめ用意されているUserモデルです。リスト4のように、MappedLongForeignKey(this,User)でUserモデルへの関連を定義しています。

[リスト4] 外部キーの定義
   /**
   * 投稿したユーザー
   */
  object user extends MappedLongForeignKey(this,User)

 参照先のModelを取得するには、次のようにmodelのuserプロパティのobj関数を呼び出します。

[リスト5] 参照先のモデルを取得
scala> model.user.obj
res1: net.liftweb.util.Box[demo.twitterclone.model.User] = Full(demo.twitterclone.model.User={id=1,First Name=Tomohito,Last Name=Ozaki,Email=ozaki@yuroyoro.com,Locale=ja_JP,Time Zone=Asia/Tokyo,Password=*******,Personal Essay=,superuser=false,validated=true,uniqueid=B2GTMH0YOXQ5KMV5RN45G3ZLDD1DBQHK})

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著者プロフィール

  • 山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

    静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for ASP/ASP.NET。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。 主な著書に「入門シリーズ(サーバサイドAjax/XM...

  • WINGSプロジェクト 尾崎 智仁(オザキ トモヒト)

    <WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂...

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